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こんにちは。鈴木英語教室の鈴木です。

今日のトピックは規則動詞と不規則動詞です。

今回の講座をご視聴いただくと、規則動詞と不規則動詞の違いを理解できるようになります。また、特に重要な50の不規則動詞を活用のパターン別に紹介しますので、少し覚えやすくなると思います。今回の講座に合わせて、第9回の「動詞の活用について」をご視聴いただくとより理解が深まります。それでは早速始めましょう。

まずは規則動詞と不規則動詞とはいったい何なのか?ですが、これは動詞の活用の仕方に規則性があるかないか、をベースに動詞を分類した呼び方です。

いくつか例をみていきましょう。

1つ目は「見る」という意味の動詞で、原形がlook、現在形がlookまたはlooks、過去形と過去分詞形はlooked、ing形がlookingです。

続いては、「勉強する」という意味の動詞で、原形がstudy、現在形がstudyまたはstudies、過去形と過去分詞形はstudied、ing形がstudyingです。

他にもいくつか例を挙げてみます。

意味原形現在形過去形過去分詞形Ing形
見るlooklook/lookslookedlookedlooking
勉強するstudystudy/studiesstudiedstudiedstudying
好むlikelike/likeslikedlikedliking
助けるhelphelp/helpshelpedhelpedhelping
開くopenopen/opensopenedopenedopening
働くworkwork/worksworkedworkedworking

これらの動詞の活用をよくみると、次のような規則性があることに気が付きます。

・現在形は、原形と同形または原形にsをつけた形

・過去形と過去分詞形は、原形にedを付けた形

・ing形は、原形にingを付けた形

このことから言えるのは、これらの動詞は原形の形さえ覚えておけば残りの活用は規則通りなのでわざわざ覚えておかなくても作れるということです。このような動詞を規則動詞と呼びます。

では今度は不規則動詞をいくつか見てみましょう。

不規則動詞の中でも特に活用が特殊なのはbe動詞です。Be動詞の意味は「存在する・~である」。

原形はbe、現在形はamまたはisまたはare、過去形はwasまたはwere、過去分詞形はbeen、ing形はbeingです。

続いての不規則動詞は、「行く」という意味の「go」です。

原形はgo、現在形はgoまたはgoes、過去形はwent、過去分詞形はgone、ing形はgoingです。

他にもいくつか例を挙げてみます。

意味原形現在形過去形過去分詞形ing形
存在する・~であるbeam/is/arewas/werebeenbeing
行くgogo/goeswentgonegoing
書くwritewrite/writeswrotewrittenwriting
考えるthinkthink/thinksthoughtthoughtthinking
切るcutcut/cutscutcutcutting
読むreadread/readsreadreadreading

これらの動詞を見ると、先ほどの規則動詞とは異なり、活用が不規則なことが分かります。つまりこれらの不規則動詞については原形だけを覚えても不十分なのです。

それでは、不規則動詞1つ覚えるのに、原形を含め5つの活用をすべて覚えなければいけないか、というとそんなこともありません。

もう一度これらの不規則動詞の活用をよく見てください。

be動詞は少し例外ですが、他の不規則動詞は、

・現在形は、原形と同形または原形にsをつけた形

・ing形は、原形にingを付けた形

となっていて、活用に規則性があることが分かります。

つまり、不規則動詞というのは、すべての活用が不規則なのではなくて、過去形と過去分詞形の活用だけが不規則なのです。

逆に言えば、不規則動詞については、原形と過去形と過去分詞形の活用さえ覚えておけばよい、ということになります。

ではここで質問です。英語の動詞の数は、いったい、いくつあって、その内のいくつが不規則動詞なのでしょうか。ここではざっくりとした数字を挙げておきたいと思います。

上級者レベルまで含めると、1500~2000語の動詞があります。不規則動詞はその内の250語くらいです。ただし、ここまで覚えなくても十分に英語を使いこなすことができます。

そこで、初級者・中級者の方は、規則動詞を200語・不規則動詞を100語、合計300語の動詞を覚えることを目標に取り組んでみてはいかがでしょうか。

この後、特に重要な不規則動詞50語をタイプ別に紹介していきますので、まずはこの50語を覚えるようにしてみてください。また覚える際は、発音も一緒に覚えるようにしましょう。特に過去分詞形の発音を間違って覚えている方が多いので、是非正確に覚えるようにしてください。

始めはA-B-Bタイプです。この3つのアルファベットは原形・過去形・過去分詞形の形を表しています。例えば、このA-B-Bタイプというのは、過去形と過去分詞形が同形ということを示しています。また活用のパターン別にグループ分けもしています。

最初の5つは、

意味原形過去形過去分詞形
持ってくるbringbroughtbrought
買うbuyboughtBought
捕まえるcatchcaughtcaught
教えるteachtaughttaught
考えるthinkthoughtthought

これらの動詞は、過去形と過去分詞形を発音する時、顎を思い切り下げて発声するのがポイントです。

続いての5つは、

意味原形過去形過去分詞形
感じるfeelfeltfelt
保有するkeepkeptkept
去るleaveleftleft
会うmeetmetmet
寝るsleepsleptslept

これらの動詞は、どれも原形の母音が[i:]という音で、過去形と過去分詞形の母音は [e]という音になっています。

続いての3つは、

意味原形過去形過去分詞形
建てるbuildbuiltbuilt
送るsendsentsent
費やすspendspentspent
    
    

これらの動詞は、語尾のdがtに変わるグループです。

続いての12語はその他のグループです。

意味原形過去形過去分詞形
持っているhavehadhad
聞くhearheardheard
握るholdheldheld
失うloselostlost
作るmakemademade
支払うpaypaidpaid

さらに続けて、

意味原形過去形過去分詞形
言うsaysaidsaid
売るsellsoldsold
話すtelltoldtold
勝つwinwonwon
見つけるfindfoundfound
読むreadreadread

最後の「読む」という動詞は、つづりはどれも同じですが、発音がread-read-readとなりますので注意が必要です。

では今度はA-A-Aタイプを見てみましょう。原形、過去形、過去分詞形がすべて同じ形です。ここで紹介するのは5つです。

意味原形過去形過去分詞形
切るcutcutcut
置くputputput
(金額などが) かかるcostcostcost
打つhithithit
~させるletletlet

このタイプは覚えるのが楽ですね。

続いては、A-B-Cタイプです。全部で20語紹介します。

このタイプは、過去分詞形がnで終わるのが特徴です。

意味原形過去形過去分詞形
壊すbreakbrokebroken
選ぶchoosechosechosen
運転するdrivedrovedriven
食べるeatateeaten
落ちるfallfellfallen

続いて、

意味原形過去形過去分詞形
忘れるforgetforgotforgot/forgotten
得るgetgotgot/gotten
与えるgivegavegiven
知っているknowknewknown
見るseesawseen

続いて、

意味原形過去形過去分詞形
見せるshowshowedshown
話すspeakspokespoken
手に取るtaketooktaken
着るwearworeworn
書くwritewrotewritten

続いて、

意味原形過去形過去分詞形
存在する・~であるbewas/werebeen
~するdodiddone
行くgowentgone
始めるbeginbeganbegun
泳ぐswimswamswum

最後の2つは、過去形と過去分詞形を正確に発音するのが難しいですが、音をよく聞きながら練習してみてください。

次が最後になります。A-B-Aタイプでこのタイプの単語は3つです。

意味原形過去形過去分詞形
~になるbecomebecamebecome
来るcomecamecome
走るrunranrun

以上ここまで不規則動詞50語をみてきました。

お気づきになった方もいるかもしれませんが、不規則動詞というのは「何か普段使わないような特別な意味の動詞が対象になっている」ということでは、まったくなく、実は日常的に使われている動詞こそが不規則動詞になっているのです。その意味でもこれらの動詞をしっかり覚えることで、すぐにその効果が感じられると思います。今回、覚えやすいようにタイプ分けやグループ分けはしてみましたが、やはり最後は掛け算の九九のように、声に出して何度も繰り返しながら覚えていくのが確実な方法かと思います。これらの50語を発音も含めて正確に覚えることで、皆さんの英語力アップにつなげていただけたらと思います。

第16回の文法講座は以上となります。

ここまでお読みいただきありがとうございました。