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こんにちは。鈴木英語教室の鈴木です。

今回のトピックは、人称代名詞です。

今日の講座をご視聴いただくと、人称代名詞の正しい使い方を理解できるようになります。また、後半のドリル練習を通して実践力につなげることが可能です。

それでは早速始めていきましょう。

まず、人称代名詞という言葉をみると、代名詞と入っています。つまりこれは人やモノを示すときに、何度も固有名詞を繰り返す代わりに、彼、彼女、それ、それら、とより簡単に示すための言葉です。頭に人称とついているのは、これらの言葉は、1人称なのか、2人称なのか、3人称なのか、によってそれぞれ形が決まっているためです。

このように人称代名詞は、人称によって使う形が決まりますが、他にも「格」や「数」によっても変化します。格というのは、主格・所有格・目的格のことで、「数」というのは単数と複数のことです。

では具体的に表にしながら確認していきましょう。

まず縦に人称を記載します。1人称、2人称、3人称の3種類ですね。そしてそれぞれに単数と複数があります。更に3人称の単数には、男性・女性・中性があります。

そして大事なのは横軸です。

まずは「主格」、次に「所有格」そして「目的格」となります。

「格」について、1人称単数を例に説明します。

主格は「I」、所有格は「my」、目的格は「me」になります。

では主格とは何なのか、ですが、主格というのは「主語」になる時の形、という意味です。

例えば、「私は英語を勉強する」という日本語を英語にしてみたいと思います。

そこで「私は」というのに、何という英単語を使おうかと考えます。

「私」という概念を表現する英単語には、先ほど見たように「I」もあれば「my」もあれば「me」もあります。この中のどれを使うかは、文の中での役割によって決まります。主語として使う時は、「主格」の「I」を使います。「誰々の本」とか「誰々の辞書」のように「誰々の」という所有を表す意味で使う時は「所有格」の「my」を使います。「誰に」とか「誰を」のように目的語として使う時は「目的格」の「me」を使います。

「私は英語を勉強する」であれば、主語として使うので

I study English.と「主格」の「I」を使います。

My study English.やme study English.とはいいません。

次に、「これは私の本です」という文であれば、「私の」を表現する「所有格」を使い

This is my book.のようになります。

This is I book.やThis is me book.とはいいません。

他にも、「太郎は私に1冊の本をくれた」という文であれば、「私に」を表現する「目的格」を使いTaro gave me a book.となります。

Taro gave I a book.やTaro gave my a book.とはいいません。

ここでmeはgaveという動詞の目的語なので目的格になっています。

実は、目的格を使う場合がもう1つあります。それは前置詞の目的語の時です。

例えば、「花子は私にランチを作ってくれた」という文を英語にしてみます。すると

Hanako cooked lunch for me. となります。

For meのところは「私のために」という意味になります。

これをHanako cooked lunch for I.やHanako cooked lunch for my.とはなりません。

前置詞の後ろには必ず名詞が来ますが、この名詞を前置詞の目的語と呼びます。そしてその名詞が人称代名詞であれば、その目的格を使うのが英語のルールです。

「主格」「所有格」「目的格」の説明は以上となります。では表の残りの部分を埋めていきましょう。

1人称の複数は順にwe, our, usとなります。

2人称は単数・複数同形で、you, your, youとなります。ここで「主格」と「目的格」が同じ形になっていることに注意してください。

続く、3人称の単数も注意が必要です。男性、女性、そして人以外のモノ・コト・概念・動物といった中性の場合で使い分けます。

男性の時は、he, his, him

女性の時は、she, her, herとなります。女性場合は、「所有格」と「目的格」が同じ形になります。

中性の時は、it, its, itとなります。「所有格」のitsというのは、i-t-sであって、it isを省略したit’sとは異なりますので間違えないようにしましょう。

最後の3人称複数はthey, their, themとなります。

こちらは男性・女性・中性などの区別はありません。

ここまで、人称代名詞の重要な要素である「人称」「各」「数」について確認してきました。

ではここまで学習した知識を「単に知っている」から「使える」にするためのドリルをやっていきましょう。

今回のドリルで使う英文は、

I have my books with me.という文です。

「私は私の本を今手元に持っている」という意味になります。

最後にwith meが付くことで、「今手元に持っている」という意味を出すことが出来ます。

単にI have my books.というと、「私は私の本をもっている」ということを言っているだけなので、必ずしも今手元にあるとは限りません。家の本棚に保管してあるのかもしれません。

この文で、I は主格で、my booksのmyは所有格で、with meのmeは目的格です。

ドリルでは、まずはこの文の主語を変えていきます。それに合わせて、所有格のmyと前置詞の目的語のmeも適切に変えていきます。

例えば「He」というcueがでます。

すると主語を「I」から「He」に変えます。

あわせて、所有格の「my」を「his」に変え、「目的格」のmeをhimに変えます。

ここで、主語が3人称単数で動詞の活用が現在形ですから、動詞にsを付けるのを忘れてはいけません。ただし今回使う動詞はhaveという不規則動詞と呼ばれる動詞で、3人称単数現在の形はhasとなります。

するとHe has his books with him. となります。

つづいて「Taro and Hanako」というcueがでます。

すると、主語はTaro and Hanakoに変えればいいですが、所有格は、3人称複数の人称代名詞であるtheirに変え、目的格はthemに変えます。

するとTaro and Hanako have their books with them.となります。

更に更に、cueは主語だけではなく、動詞の目的語の「books」も対象になります。

例えば「dictionaries」というcueが出たら、人称代名詞は変えずに、「books」だけを変えて

Taro and Hanako have their dictionaries with them.となります。

このように、主語と動詞の目的語のcueがランダムに出ますので、どこを変える必要があるのかをcueを見て判断し、主語の方を変える時は、主語だけでなく、所有格と目的格の人称代名詞も適切に変えます。また動詞もhaveなのかhasなのかを判断します。

では実際に挑戦してみてください。

I have my books with me.

We

You

They

Dictionaries

He

She

The boys

Books

Taro

Hanako

Taro and Hanako

I

いかがでしたか。うまく言えましたか。ぜひこのような練習も英語学習に取り入れながら学んだ文法を「知っている」から「使える」にしていってください。

第15回の文法講座は以上となります。

ここまでお読みいただきありがとうございました。