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こんにちは。鈴木英語教室の鈴木です。

今日は第8回の講座ですね。

今回のトピックは、品詞についてです。

品詞を本当に理解できると、英語力がぐんと伸びます。これは英語という言語が品詞という概念をベースにして成り立っているからです。今回の講座では、全10個の品詞を一通り簡単に説明し、とくに重要な品詞については別の講座で詳しく説明していきます。

まず品詞とはいったいなんなのか、ですが、品詞というのは無数にある英単語を役割に応じて分ける分類方法の1つです。では、品詞にはどんな種類があるのか早速みていきましょう。

数え方にもよりますが全部で10の品詞があります。

名詞、動詞、形容詞、副詞、代名詞、冠詞、助動詞、前置詞、接続詞、間投詞

の10個です。では1つずつ見ていきましょう。

名詞

まずは名詞です。

名詞というのは、人やもの、ことの名前を表す語です。

太郎、犬、学校、英語、東京などですね。また実際に目で見たり触ったりできない「目標」や「成功」などの抽象的な概念も名詞です。

名詞は文の中で、「主語」「動詞の目的語」「前置詞の目的語」「補語」のいずれかの役割を果たします。

動詞

では続いて動詞をみていきましょう。

動詞は「~する」「~である」のように動作や状態を表す語です。

Walk「歩く」、run「走る」、swim「泳ぐ」、eat「食べる」、think「考える」などたくさんありますね。

動詞は、動作や状態を表すという役割を果たしますが、それ以外の役割として、現在形や過去形などと形を変えることで、様々な時を表します。この様に動詞が形を変えることを「活用」と呼びます。基本的に動詞には5つの活用があり、それぞれ「原形」「現在形」「過去形」「過去分詞形」「ing形」となります。

形容詞

では続いて形容詞を見てみましょう。

形容詞というのは人やものの様子や状態を表す語です。文法用語で言うと、名詞や代名詞を修飾する語となります。修飾するというのは、情報をプラスしてより詳しく説明するということです。

例えば、美しい花、という日本語を詳しく見てみると「花」という名詞を「美しい」という形容詞で修飾しています。英語で言うと、a beautiful flowerとなります。flowerが名詞で、beautifulが形容詞ですね。このように、名詞をより詳しく説明する語を形容詞と呼びます。

副詞

では続いて副詞を見ていきましょう。

副詞というのは、動詞・形容詞・他の副詞を修飾する語です。「程度」「頻度」「様子」などの情報をプラスするときに使います。

例文で見てみましょう。

Taro sometimes speaks fast.

この文の主語はTaroで、動詞はspeaksです。太郎は話す、という意味です。Sometimesという単語は「時々」という意味で、頻度を表しています。この「時々」というのは、「時々」→「話す」とつながりますね。つまり「話す」という動作がどのような頻度で行われるのかを説明しているわけです。このように動詞を説明する語を副詞と呼ぶのです。

続いてfastは「速く」という意味で、どのように話すのかという「程度」を表しています。

「速く」→「話す」とつながりますね。つまりこのfastも動詞を説明しているので副詞ということになります。

代名詞

では続いて代名詞を見てみましょう。

代名詞というのは、名詞の代用となる語のことで、主として名詞の繰り返しを避けるために使われます。

代名詞と一言で言っても実は結構種類がありますが今回は一番イメージのしやすい人称代名詞を例にとって説明したいと思います。

人称代名詞の一例としては、I, you, he, she, it, we, theyなどがあります。順に、「私」「あなた」「彼」「彼女」「それ」「私たち」「彼ら」という意味になります。例えばこの中のheという代名詞ですが、これを会話の中でいきなり使うことは基本的にはありません。はじめに「太郎」などの具体的な名前がでてきて、2度目からは繰り返しを避けて「彼」という代名詞を使います。

代名詞の文の中での役割は名詞と同様に主語、動詞の目的語、前置詞の目的語、補語になります。そこで当講座においては、より文法が理解しやすいように、代名詞も「名詞」と呼ぶようにしますので、ご了承ください。

冠詞

続いて冠詞です。

冠詞には、不定冠詞と定冠詞があります。不定冠詞というのは「a」や「an」のことで、定冠詞は「the」を指します。冠詞は名詞の前について名詞を修飾する役割があります。次の例をみてください。

a book

the book

上のa bookは1冊の本という意味です。不定冠詞のaは本が1冊であることを示しているのと同時に、その本は特に特定されていない本だということも示しています。それに対して下のthe bookというのは「その本」あるいは「例の本」という意味になります。つまり「話し手」と「聞き手」の双方が知っているある特定の本を指しています。

不定冠詞について1つ補足ですが、続く単語が「あいうえお」という母音で始まる場合は、発音の関係上anになります。例えばappleという名詞が続く時は、appleという単語がaという母音で始まっていますので、a appleではなく、an appleとなります。

助動詞

続いて助動詞についてみてみましょう。

助動詞は動詞の一種で、動詞だけでは表すことのできないニュアンスを加える時に使います。例えば、動詞だけでは、○○は○○だ、と確定的・断定的な言い方しかできません。例えば、She likes apples.のように、彼女はリンゴが好きだ、ということが分かっていればこれでいいのですが、彼女はリンゴが好きかもしれない、とか、彼女はリンゴが好きに違いない、という表現をしたいこともあると思います。そのような時に使えるのが助動詞です。例えば助動詞のmayを使うことで、She may like apples.とすれば、彼女はリンゴが好きかもしれない、となりますし、She must like apples.と言えば、彼女はリンゴが好きに違いない、となります。

また助動詞は、一般動詞を使った文を疑問文や否定文にする時にも活躍します。具体的には助動詞のdoやdoesを使いますが、詳しくは講座の回を改めて解説します。

前置詞

では続いて前置詞を見てみましょう。

前置詞というとどんな単語が思い浮かびますか。at,in,to,for, on, fromなどなどいろいろありますね。前置詞という語は、「前に置く言葉」と書きます。では何の前に置く言葉なのでしょうか。答えは、名詞の前に置く言葉となります。別の言い方をすると、「前置詞の後ろには必ず名詞が続く」ということになります。ここで例を見てみましょう。

in the pool

in が前置詞で、後ろにthe poolという名詞が続いています。これを例文で見てみましょう。

I swim in the pool.

私はプールで泳ぎます、という意味です。

ではこの文の中でin the poolはどんな役割をしているでしょうか。日本語訳で考えてみると、「プールで」→「泳ぐ」となり、「泳ぐ」という動詞につながっています。このように「動詞を修飾する語を副詞と呼ぶ」と先ほど副詞のセクションで学びましたよね。つまりin the poolというのは、3語で「副詞」の役割をしているのです。

ではここでもう1つ例をみてみましょう。

On the desk

Onが前置詞でthe deskという名詞が続いていますね。「机の上」という意味ですが、これをthe bookという名詞につなげてみます。すると

the book on the desk

となります。意味は「机の上の本」です。

つまりon the deskという3語はthe bookという名詞について、詳しく説明をしているのです。「名詞を詳しく説明する語を形容詞と呼ぶ」と先ほど学習しましたね。つまり前置詞のonと名詞のthe deskが合わさって形容詞の役割を果たしているのです。

つまり前置詞は、後ろに名詞を伴って、副詞または形容詞の役割を果たすということがポイントになりますので、ぜひ覚えておきましょう。

接続詞

続いて接続詞についてみていきましょう。

接続詞というのは、名前が示す通り「何かと何かを接続する言葉」です。ここでは簡単に2つのことだけを覚えておいてください。

接続詞には大きく分けて2つの種類があります。1つは「等位接続詞」でもう1つは「従属接続詞」です。難しい言葉ですが、ざっくりと説明すると、最初の「等位接続詞」というのは単語と単語、あるいは文と文など同じ要素のモノを、対等の立場としてつなげる役割を果たします。単語で言うとandやorやbutなどがこれにあたります。

それに対して2つ目の「従属接続詞」がつなげるのは文と文だけです。そして従属接続詞でのつなげ方は、1つの文にぶら下がる形でもう1つの文を繋げます。ぶら下がるわけですから対等の関係ではなく、格下の関係になります。単語で言うとthatやifやbecauseなどほかにもいろいろあります。

接続詞、特に従属接続詞は奥が深く説明したいことはたくさんありますが、今回の講座では、ここまでにしておきたいと思います。

間投詞

品詞の最後は間投詞です。

間投詞というのは、喜び、怒り、悲しみ、驚きなどの感情を表す語です。文の中で独立要素となり,ほかの部分と文法的関係を持ちません。

例としては、

ah(ああ)、alas(悲しいかな)、boo(ブー)、oh(おお)、wow(わぁっ)、well(さて)、

hi(やあ)、などなど、これもたくさんありますが、間投詞については、こういった表現を間投詞という品詞で呼んでいる、ということが分かっていれば十分だと思います。

第8回の文法講座は以上となります。

今回はかなり長い解説になってしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。