このブログは動画の文法講座を書き起こしたものになります。
初心者向け英文法オンライン無料講座のページはこちらから。

こんにちは。鈴木英語教室の鈴木です。

今回のトピックは、第4文型です。

今日の講座では第4文型の基本的な形とこの文型に使われる主な動詞を2つのタイプに分けてご紹介します。それでは早速始めましょう。

第4文型の形は、主語+動詞+目的語+目的語 になります。

目的語というのは、「誰に」や「何を」に答える要素です。第4文型には目的語が2つあるのが特徴です。そして2つありますので、この「誰に」と「何を」の両方の目的語を使います。

例文を見てください。

She gave him a book.

Sheが主語で、gaveが過去形の動詞で、「与えた」という意味です。ここまでで、「彼女は与えた」という意味です。すると「何を」と聞きたくなりますよね。これに答えるのが目的語の「a book」です。つまり「彼女は1冊の本を与えた」となります。すると更に「誰に」とも聞きたくなりますよね。これに答えるのがもう一つの目的語の「him」になります。このように2つの目的語が必要な文型を第4文型と呼びます。

「誰に」に答える目的語を「間接目的語」と呼び、「何を」に答える目的語を「直接目的語」と呼びます。

この2つの目的語を並べる順番は厳密に決まっています。間接目的語が先で、直接目的語が後(うしろ)です。この語順を間違えると意味が大きく変わってしまいます。次の例文をご覧ください。

They gave the boy a tiger. 彼らはその少年に一匹のトラを与えた。という文です。

They が主語、gaveが動詞、the boyが「誰に」に答える間接目的語で、a tigerが「何を」に答える直接目的語です。

この目的語の順番を入れ替えてみます。すると

They gave a tiger the boy.

この文の「誰に」にあたる間接目的語はa tigerです。「何を」にあたる直接目的語はthe boyです。つまり、「彼らは一匹のトラにその少年を与えた」となり、とても残酷な話になってしまいます。2つの目的語の順番にはくれぐれもご注意ください。

では続いて、第4文型から第3文型への書き換えについて解説します。

She gave him a book.

He bought her a nice hat.

どちらも主語、動詞、間接目的語、直接目的語の第4文型になっています。

上の文が先ほどの例文で、「彼女は彼に1冊の本を与えた」という意味で、下の文は「彼は彼女にすてきな帽子を買ってあげた」という意味です。

実は、多くの第4文型の文は、第3文型に書き換えることができます。

上の文は

She gave a book to him.となります。

Sheが主語で、gaveが動詞で、a bookが目的語の第3文型です。To himは前置詞プラス名詞で副詞の役割を果たしています。

また下の文は

He bought a nice hat for her.となります。

Heが主語でboughtが動詞で、a nice hatが目的語で、こちらも第3文型です。For herは前置詞プラス名詞で、やはり副詞の役割を果たしています。

このように第4文型の間接目的語の前に前置詞をつけて副詞として文の後ろに置くことで第3文型に書き換えることができます。

ここで注意点があります。それは、間接目的語の前に付ける前置詞が、動詞によって決まるという点です。

上の例文では、1冊の本が彼にまっすぐに到着するイメージです。Toという前置詞が着点を意味するので、このように具体的なものが直接的に届くイメージです。

それに対して下の例文で使っているforという前置詞は「~のために」という意味で、直接具体的なものが届くというよりも、その行為が対象の人の利益や恩恵になっているイメージです。この例文の場合は「買ってあげる」という行為が「彼女」のためになっているイメージです。

Toをとる動詞とforを取る動詞の主なものをご紹介します。これらの動詞が出てきたら第4文型の可能性もあると意識しておくと文型を見極めやすくなると思います。

まずは前置詞Toを取るGiveタイプの動詞です

Allot each person a task 各人に任務をあてがう

Award him first prize 彼に1等賞を授与する

Fax him the reply 彼に返事をファックスで送る

Give him a book 彼に本を与える

Grant them the use of the tennis court 彼らにテニスコートの使用を許可する

Hand her a map 彼女に地図を渡す

Lend him my dictionary 彼に私の辞書を貸す

Offer him some help 彼に援助を申し出る

Pass him the salt 彼に塩を渡す

Pay her 50 dollars 彼女に50ドル支払う

Promise him my help 彼に私の援助を約束する

Send her some flowers 彼女に花を送る

Show him some pictures 彼に何枚かの写真を見せる

Teach her English 彼女に英語を教える

Tell him the truth 彼に本当のことを言う

Throw him a ball 彼にボールを投げる

Write her a letter 彼女に手紙を書く

続いてForを取るBuyタイプの動詞です

Buy you lunch あなたに昼食をごちそうする

Call her a taxi 彼女にタクシーを呼ぶ

Cook him lunch 彼に昼食を作ってあげる

Find her a nice apartment 彼女にすてきなアパートを見つけてあげる

Get him a camera 彼にカメラを買ってあげる

Make him a sweater 彼にセーターを作ってあげる

Prepare her a meal 彼女に食事を作ってあげる

Save him some coffee 彼にコーヒーを取っておく

以上です。

最後に、1つ注意点です。

最初の例文をもう一度ご覧ください。

She gave him a book.

S V O Oの第4文型ですね。直接目的語はa bookですね。

実は、この直接目的語が軽い代名詞、特にitの時は、

She gave him it.のような言い方はできません。

この場合は第3文型を使い

She gave it to him.となりますので、覚えておきましょう。

ここまで第4文型の基本の形、第3文型への書き換え方法、giveタイプとbuyタイプの主な動詞について解説してきました。第4文型に使われる動詞は数が限られますので、まずは今日ご紹介しました動詞を覚えていただけたらと思います。

今日の講座が皆様の学習の参考になれば幸いです。本日の講座は以上となります。ここまでお読みいただきありがとうございました。また次回の講座でお会いしましょう。